コーヒーの取り組み (Coffee initiatives)

淡雪のコーヒーについて

淡雪で取り扱うコーヒーはすべて「スペシャルティコーヒー」です。

コーヒー豆のグレード

スペシャルティコーヒーとは、コーヒー豆の栽培から収穫、生産処理などの品質管理が徹底され、国際的な評価基準80点以上を獲得したコーヒーのことを言います。コーヒー豆のグレードの中でもトップグレードの品質をもち、生産地ごとの個性的な味わいを感じられるのが特徴です。

コーヒーは苦いもの、というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。でもそれは誤解だと思うんです。淡雪のコーヒーをひと口でも飲んでもらえれば、従来の苦いイメージとは全く違うフルーティーで上品な味わいに驚くはずです。

取り扱うコーヒー豆と焙煎

当店ではコーヒー豆の焙煎を行っていません。その理由は、コーヒー抽出のプロとしてコーヒーの味わい表現をできる限り追求するためです。
焙煎から提供までをワンストップで行えば、効率的にその店独自の味わいを表現できると思われるかもしれません。でも、コーヒーを突き詰めるためにはコーヒー豆の選定を始め、焙煎や抽出での分業が重要だと考えています。
焙煎では、産地ごとのコーヒー豆の特性を理解して、味わいの個性を伸ばす焙煎技術や品質管理が求められ、長い年月をかけて得られる膨大な知識と経験値が必要になります。
そして抽出も同様に、焙煎されたコーヒー豆の個性を最大限表現する抽出レシピは、ひとつのレシピでは到底美味しく淹れられません。コーヒーの品種やプロセス、焙煎度、エイジングによって味わいとして出てくるフレーバーは一つ一つまるで違い、ただ1杯のコーヒーが高い次元で美味しいと思えるには日々の果てしない検証作業が必要です。

ですので、コーヒー豆は私たちが信頼をおく全国のロースター様から仕入れております。実際に試飲をすることはもちろん、ロースター様の店舗にお邪魔し、コーヒー豆に対する考えを十分理解した上でお取引しています。

私たちがお取引させていただくロースター様の選定基準は、

  • スペシャルティコーヒーに対して本質的で誠意ある品質アプローチが行われているか
  • 焙煎だけでなく、生産者との繋がりや今後のコーヒー業界の発展を意識し取り組まれているか

を重視しています。

現在は次の3社さまとお取引させていただいており、その品質には自信を持って提供させていただきます。

希少なトップロットの取扱い

トップロットのコーヒー

スペシャルティコーヒーの中には、ほんのわずかにしか出回らない希少なトップロットが存在します。世界的に有名な農園が手掛けるゲイシャ種をはじめ、バリスタの競技会で使用されるような極めて品質の高いもの。
これらは生産量が少ない、高価である、焙煎が難しいなどの理由から取り扱いが難しいコーヒーなのですが、これまでに体験したことのないコーヒー体験を届けたいという想いから、淡雪では期間限定・数量限定で取り扱いを行っています。

下記はこれまでの提供実績の一部です。

  • コロンビア・エルディビソ・オンブリゴン・コーヒーチェリーファーメンテーション・ナチュラル
    (WBC2023 3位入賞の生産ロット違い)
  • コロンビア・フローレス・ピンクブルボン・ダブルファーメンテーションナチュラル
    (JBrC2023オープンサービス1位獲得銘柄)
  • ペルー2023COE#17 ラクルヴァ・ゲイシャ・ナチュラル
  • エチオピア・ゲシャヴィレッジ(SURMA)・ゲイシャ・ウォッシュト
  • ボリビア・アグロ・タケシ・ゲイシャ・ウォッシュト
  • ニカラグア2022COE#1 エル・アヴィオン・レッドカトゥアイ

今後もコーヒーを通じて、お客様に驚きと感動を体験していただけるような高品質なコーヒー豆を取り扱います。

スペシャルティコーヒーについての取り組み

1. 抽出による取り組み

抽出ではスペシャルティコーヒーを最大限楽しんでいただくために、ハンドドリップ・エスプレッソ・コールドブリューを用いて、コーヒー豆が持つ繊細な風味や甘さを感じられる抽出を心がけております。
後述するエイジング管理のほか、TDS(コーヒー液の濃度)による抽出液の濃度管理を行い、再現性のある抽出を行っています。
レシピを決める際は事前に必ずカッピングを実施し、コーヒー豆の特徴をきちんと理解した上で抽出レシピを考えます。

ハンドドリップでは銘柄の個性を引き出すため、円すいタイプやフラットボトムタイプの3種類のドリッパーを使い分け味わいを表現します。
グラインダーはマルケニッヒEK43を使用し、グラインド後はクリーンかつ質感を損ねないよう微粉を除去します。

エスプレッソにおいてもEK43とMazzer製グラインダーを併用し、スペシャルティコーヒーのフレーバーと甘さ、質感にフォーカスした抽出を行います。

そしてコーヒーの提供時には、コーヒーのフレーバーの特徴や温度による味わいの変化など、お客様にカップの説明を行い、より美味しく、そしてコーヒーに対する理解が深まるよう努めています。

2. 新しいコーヒーメニューのご提案

特別なコーヒーメニュー

風味豊かなスペシャルティコーヒーだからこそ、コーヒーだけではなく副材料とかけ合わせることでさらに風味良く、今までに味わったことのないドリンクが生まれます。
炭酸のトニックウォーターを使ったコールドブリュートニックをはじめ、今世界的にトレンドとなっている、アルコールを使ったエスプレッソマティーニやアイリッシュコーヒーなど、コーヒーを楽しみ尽くすための特別なメニューもご用意しています。

3. 徹底したコーヒー豆の品質管理

抽出と同じく気を使っているのが、コーヒー豆のエイジング状態の管理です。
まずはエイジングとは何かをご説明します。
コーヒー豆は焙煎時に、豆の中に二酸化炭素を主とするガスを溜め込みます。このガスは焙煎直後から徐々に抜けていくのですが、ガスを多いとコーヒーの味わいが十分に出てきません。逆にガスが抜けきってしまうと豆の酸化が進み、徐々に不味くなってしまいます。エイジングとは、このガスを適正量に調整することを言います。
店舗で抽出に使用する豆は、フレーバーを最大限引き出すため抽出方法に最適なエイジング管理を行っています。

焙煎豆は一度にまとまった量を仕入れる関係上、常温保存ではエイジングが進みすぐに品質が落ちてしまうため、常温・冷凍保存を併用しながら淹れ方に応じてエイジング度合いをコントロールしています。
また、店頭での焙煎豆の販売では、お買い上げ後ご自宅で美味しく召し上がっていただけるよう、焙煎日から1ヶ月を販売期間として設けています。
販売期間を過ぎた豆は、コーヒー豆を購入される方への試飲用などに使用し廃棄ロスゼロを目指しています。

4. 店頭での取り組み

弊店のお客様にはスペシャルティコーヒーのことを知らないという方もいらっしゃるので、店頭にスペシャルティコーヒーが他のコーヒーとどう違うのかを理解していただくための表示を行っており、ご希望のお客様には口頭でも説明を行っています。
その他に、定期的にコーヒーセミナーを実施しており、
スペシャルティコーヒーを使用したご家庭でのドリップ抽出の方法やお客様のご希望に合わせたカスタマイズトレーニングをご用意しています。
スペシャルティコーヒーを理解し、楽しみ方や抽出方法を実践して覚えることで、日常のコーヒーを十二分に満喫していただけるようなセミナー構成としています。
セミナーは事前予約制となりますので、ご興味のある方は以下のページから詳細をご確認ください。